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ウエストナイル熱・脳炎

Pharma Medica Vol.24 No.8, 15-20, 2006

「はじめに」ウエストナイルウイルス(West Nile virus ; WNV)は黄熱ウイルス, デングウイルスなどと同じフラビウイルス科フラビウイルス属に属す, 直径40-50nmの1本鎖プラスRNAを有する球形のウイルスである(図1). ウエストナイルウイルスはフラビウイルスのなかで脳炎を主症状とする日本脳炎ウイルス, セントルイス脳炎ウイルス, マレーバレー脳炎ウイルスと糖蛋白(E)のアミノ酸配列の相同性が高く, これらのウイルスとともに日本脳炎血清型群に分類される1)-3). ウエストナイルウイルスは1937年の発見以来, 主にヒトの熱性疾患としてアフリカ, ヨーロッパ, 西アジア, 中東を中心に散発してきたが, 1999年に米国, ニューヨーク市周辺で西半球において初めて発生した. 以来米国におけるウエストナイル熱脳炎の流行は拡大し, これまでに19,000人以上の患者が報告されている. 2005年には日本においても米国渡航者によるウエストナイル熱の輸入症例が初めて確認された. ウエストナイル熱脳炎は「感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律」で4類感染症に指定されており, 当該疾患を診断した医師はただちに保健所を経由して都道府県知事に届け出ることが求められている(表1).

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